●エンジンオイルの役割
潤滑・密封・冷却・洗浄・防錆
●なぜ劣化するのか剪断
高分子が剪断され粘度が落ちる。要するに、オイルには糸のようなものがたくさん含まれていて、そのおかげでドロドロしている。ギアなどに挟まれたりたたかれたりするとこの糸が細切れになっていき、それにつれてさらさらになっていく。
酸化
要するにさびるのと同じ現象?
水が混ざる
あまり知られていないが、ガソリンが燃焼すると水が生成される。それがエンジンオイルに混ざる
あと、スラッジとか鉄粉が混ざって汚れたり、各種の添加剤の効果が弱くなったり。たとえばエンジンオイルには泡ができないように消泡剤が入っているが、その効果も弱くなっていき、泡ができやすくなる。
●交換時期
以前にある雑誌の企画で、5000キロ使用したエンジンオイルをオイルメーカーに送って分析してもらったことがあるが、すべての分析項目で新品の時と大差ない分析結果だった。1万キロ程度でエンジンオイルを交換している場合、劣化が問題になることはないといっていい。
危険なのはオイルの劣化や汚れよりも、むしろ量。オイルが原因でエンジンが壊れることはあるが、そのほとんどはオイル不足であって、量が十分なのにエンジンが壊れたという話は聞いたことがない。
●安いオイルは大丈夫か
オイルは規格品なので、どんなに安くても規格を通っていれば心配ない。以前にあるオイルメーカーの技術者に会ったとき、「自分はヤフオクで1リットル300円のオイルを買ってポルシェ911に入れているがどう思うか」と聞いたところ、ぜんぜん大丈夫だといわれた。
●規格を通っていないオイルを売っているが。
オイルの規格にはSF、SG、SH、SJ、SL、SM、SNなどが次々と登場している。基本的に後者ほど高性能なのだが、実はSLあたりからエンジンを守り、高出力を得ることより、燃費をよくすること、環境に優しいことが重視されるようになってきている。そのため、スポーツカー向けのエンジンオイルの製品では、規格に適合するとエンジン保護やパワーを出すと言った面では思い通りの開発ができないため、敢えて規格を通さずに販売している例がある。
●粘度指定は守るべきか
自分が動画で粘度を守っていないので説得力がないが、粘度指定は守るべき。とくに、指定より柔らかいオイルは使わない方がいい。
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