■ブローオフバルブのノーマル戻し

詳しくない人のために説明しますと、ブローオフバルブというのは、ターボ車に特有の仕組みです。ターボは排気の流れを利用してタービンを回し、その力でエンジンに空気を押しこむ仕組みで、最初は飛行機で実用化されたらしいです。飛行機が高度を上げていくと空気が薄くなるので、その分、たくさん空気をエンジンに押し込もうとしたんでしょうね。
このターボを自動車用エンジンに応用するとき、ひとつ問題がありました。飛行機と違って自動車は頻繁にアクセルを全開にしたり全閉にしたりします。そうすると、アクセルを全閉にした時に、ターボでエンジンに押し込もうとした空気が行き場をなくしてしまうんですね。すると、その影響でタービンの回転が急激に落ちて次にアクセルを開けた時にターボラグが大きくなったり、もっとひどいとタービンが破損してしまうこともあります。
そこで、アクセルを全閉にして空気が行き場をなくした時に、パカっと開いて空気を逃がすバルブを追加しました。これがブローオフバルブです。逃がした空気はターボで圧縮する前の空気の方に戻して還流させます。
さて、ブローオフバルブの定番改造ですが、ブローオフバルブが開いた時に逃がす空気を、そのまま大気開放しちゃいます。そうするとどうなるかというと、「プシャー」というような音がします。この音が、なんかかっこいいということで、みなさんこの改造をするようです。
ほかにメリットは何もありません。むしろ、エンジンの調子が悪くなったり、故障の原因になります。クルマのエンジンは吸い込んだ空気の量を計って、それに合わせてエンジンを制御しているのですが、大気開放することで計った空気の量が変化してしまうからです。あと、放出する空気にはブローバイガスなどが含まれるため、厳密に言うと違法というか整備不良になると思います。
ノーマルに戻すには、外してあるホースをもう一度取り付けるだけ。このホースは純正部品として購入しましたが、1,000円ほどでした。
■ウエストゲートコントロールバルブとは?

このバルブが何なのか調べたところ、パーツカタログには「ウエストゲートコントロールバルブ」と記載されていました。
ウエストゲートというのは、ブローオフバルブと並んでターボエンジンに必須のパーツです。ターボは空気を圧縮してエンジンに送り込むわけですが、アクセルを全開にしていると、際限なく空気を圧縮しまくってしまいます。放置すればエンジンが絶えられる限界を超えてしまい、エンジンが壊れてしまいます。そこで、排気ガスをターボに送る配管にバルブを設けて、圧縮が一定のレベルを超えるとそのバルブを開き、タービンの回転数が上がり過ぎないようにしました。このバルブがウエストゲートです。
で、そのウエストゲートをコントロールしているのがウエストゲートコントロールバルブというわけですが、具体的にどういう制御をしているのか、今一つよく分かりませんでした。もちろん、圧縮(ブースト圧)が上がり過ぎたらバルブを開くわけですが、それはウエストゲート自体が勝手にやるはずで、コントロールバルブはそのプラスアルファ的な細かい制御をしているんだと思います。違うのかな、よく分かりません。
いずれにしても、ウエストゲートコントロールバルブが機能していなければ、エンジンが壊れるリスクが増すはずなので、修理は必要でしょう。
実際の作業の様子は今回も動画にしてあります。
You Tube
ニコニコ動画
自分も5年前から7年式のRS-Zに乗ってます。
自分で出来ることはなるべく自分でやろうと思ってるのでyoutubeの動画から見つけたこのブログはわかりやすくとても勉強になります。
これからもアルトワークスの記事や動画のアップよろしくお願いしますm(_ _)m